■ 35年ぶりの日本民家集落博物館
9月初旬に大阪へ所用で出かけた際に、35年ぶりになりますでしょうか、久しぶりに
日本民家集落博物館へ行ってきました。
私がまだ、近畿大学理工学部建築学科で建築を学んでいた頃、民家調査研究会に所属しておりました。
古い民家の構造や保存の研究の為、日本民家集落博物館には部員の皆で、よく訪れていたものです。
私が大学に入学した頃は、高度成長期であったと記憶しております。
建物を取り壊して建て直したり、新しいものが溢れていた時代でした。
今でこそ、全国的な古民家ブームにより、古い建築物に興味を持つ方も多いと思いますが、
古い民家を研究したり、保存するということに目を向ける人は、少ない時代であったようです。
そういった時代に、我々は日本の古民家を保存し、後世に伝える使命感を覚えておりました。
今では懐かしい思い出です。
古民家研究の一環として、古民家の模型制作などもいたしました。
2回生の時には、夏に 岩手県遠野市で 南部 曲り家、の実地調査を行い、その調査研究をもとに
模型を制作したり、部長をしておりました3回生の時は、部員全員で、福岡県、佐賀県の実地調査を
実施、図面を作成し くど造り の1/20スケール模型を制作し、大学の文化祭に展示しました。
この2つの模型は、後に某銀行に展示されたと聞いています。
近畿大学民家研究会は、毎年古民家の模型を制作しております。
(上の写真、旧山下家の模型も、我々の何代か後の研究会によって制作・寄贈されたものです。)
たしかこの場所で、関西建築連盟の依頼を受けてだと思いますが、民家と
その保存について、学生の皆様に講演をさせていただいたこともありました。
京都大学、奈良女子、近大、関大、大阪市大等、建築学科の方にご参加いただきました。
また、役所の依頼を受け 大阪富田林の町屋、高塀造(たかべいづくり) で知られる
河内布施、新神戸 山手異人館 などの建物をボランティアで調査いたしました。
今後も機会があれば、建築について記事を書いていきたいと思います。
関連情報:近畿大学 古民家再生プロジェクト